3月 1, 2010

第35回 邪道なんでしょうが,その邪道が農業に足りないんです!

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 5:51 pm

 

“山形ガールズ農場”って聞いてまず最初に何を感じますか。僕なら「なんて“アザトイ”ネーミングなんだろう」、と思います。どうせ可愛くもない娘たちが、遊びの農業モドキをして、メディアに取り上げられて浮かれているんだろ!って思いますよね。昨年までは正解だったかもしれません。しかし、僅か1年で美人ではない娘3人は急激に生産者として成長していますし、今年の4月には新卒の新入女子社員が4名入社する予定です。単にアザトイだけでなく、農業生産法人として確実に実力を付ける努力をしています。
 
 3年前に4Hクラブの全国大会で講演をさせていただきました。その時に山形県の代表として来ていた菜穂子が僕の口車に乗せられてしまい、一緒に戦いたいと言って国立ファームの契約社員として雇われ、一人山形支社長を務めていました。それから2年は付かず離れずの関係が続きましたが、昨年に農業生産法人国立ファーム株式会社の代表取締役として社長に就任させたんです。
 
  菜穂子は山形の兼業農家の三女として育ち、一度は公務員になろうと横浜の大学に進学・卒業しますが、山形から離れて初めて山形や農業の素晴らしさを再確認して、山形の農業を盛り上げようと実家に帰り専業農家になった現在28歳で、身長170㎝ですが世間知らずの小娘です。
 
 若い女子の専業農家であること以外は取り立てて特徴のない菜穂子に会社設立にあたって宿題を出しました。「付加価値のある農場」が「付加価値のある農産物を創る」です。菜穂子の回答は、男尊女卑の残る農業界で女子だけの社員で経営を成功させ、女子の農業進出を促進させるために、ガールズ農場と名付けて、女子だから出来る農産物を生産する。そして国立ファームのコネを使って、さらには女子というおじさんに可愛がられる立場を利用し、福島の古川勝幸さんに弟子入りして漢方米の生産方法を、宮崎の川崎徹さんに弟子入りしてミニトマトのトロ箱生産方法を伝授されて来ました。
 
 結果として、漢方米は1㎏1000円、ミニトマトは1㎏1200円という高価格な仕入価格でも販売できる特別な商品になり、1年目から山形ガールズ農場は黒字経営になりそうです。
 
 組織で勤めた経験の無い菜穂子がいきなり農業経験のない都会育ちの女子を二人雇って農業生産法人の経営をすることは無謀なことですし、一人も脱落しなかったことは奇跡的なことだと思っています。これは一重に菜穂子のご両親が二人の親代わりになって親身に面倒を見て下さったお陰でしょう。そしてもう一つ重要な要因がメディアの影響だと考えます。まだ地方メディアがメインですが、分かりやすい変わった農場として地元のテレビ・ラジオ・新聞で紹介して頂くことが出来ました。

 山形では菜穂子は有名人だそうです。じきに全国に広がることが予想出来るので、一日でも早く足腰を鍛えておくように指示していますが、社員の足腰を鍛えるためにも注目されていれば頑張れるし、仲間が増えるキッカケにもなりますので、メディアは有効です。

 菜穂子の最終的野望はガールズ農場を「農家の嫁の“虎の穴”」にすることだそうです。元気な農家には必ず元気な嫁がいる、ならば元気な農家の嫁を育てることが元気な農業にする方法論になるのではないか、と考えているようです。ガールズ農場を生産・加工・宣伝・販売を総合的にできる生産法人として成功させることで、そこで育った女子の社員たちが全国の農家から羨望される農家の嫁候補になることを夢見ています。
どうですか、独身の息子さんがいるお父さん、山形ガールズ農場を応援したくなりませんか?

2月 1, 2010

第34回 社員の心に蒔いた種がポツポツ発芽し始めた4年目でした。

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 11:48 pm

 10年程前のAV会社時代、会社訪問に東大生が3人で来たことがありました。話をしていると非常にバランスの良い学生で、とても東大を出て新卒でAV会社に入ろうという変わり者には見えないので、「君たちは自分の箔付けに来たね!」と問い質したところ、「バレちゃいましたか。今後の入社試験面接で訪問した企業を質問されるので、ウケ狙いで御社に来ました。」と悪気もなく白状するんです。僕は怒るどころか感心し切りです。「やっぱり東大はスゲーや!」目標を定め、傾向を探り、方法論を導き出してそのために些細な要因であっても貪欲に積み重ねる姿勢は、もう立派に闘う社会人そのものです。面接官にただ頭の良い真面目な学生ではなく、幅広い見識と知的好奇心が旺盛であることをアピールしたかったのでしょう。

 何故こんな昔の話をしたかと言いますと、国立ファームに来る社員は全員が準備不足なんです。働く目的は何なのか?もっと言えば、生きる目的は何なのか?すらも考えていません。当然、職場という戦場での生き残り方や勝ち方も想像していませんから、武器も持たずにサンダル履きで行き当たりばったりで戦場に入り込んできます。本来ならば士官学校とまでは望みませんが、兵学校で闘うための姿勢という種を蒔かれて、3・4年かけて発芽してから定植(入社)させたいのですが、今の兵学校(大学)ではその教育をしていないようです。さらに言わせてもらうと、「親の顔が見てみたい」と思うような足腰の弱い軟弱な子供を育てている親が多いようです。

 兵隊がいないから、士官がいないから、戦争が出来ないと言ってしまったら零細企業は成長しません。
なので国立ファームの創業期は兵隊作りの4年間でした。僕は社員たちを“虫けら”と呼びます。本能だけで生きている人間は虫けらと同じです。社員たちを虫けらから人間にするために無数の種を虫けらの心に蒔いて来ました。そして踏み固めて霜に当てて、除草剤や土壌消毒剤を使わず、たまに日光や水を与えて育ててきました。やっと三分の一の社員から小さな双葉が発芽してきて、虫けらから人間に、そして兵力に変化しつつあります。
“種”とは、“姿勢”のことです。“種を植える”とは“教育”のことです。姿勢という種は簡単に発芽しませんので、教育は時間と忍耐が必要になります。種を植えた土(人)がある一定の条件にならないと発芽しないからです。僕が埋め込んだ種という言葉に、実体験から感じた感情が重なることが重要なようです。

先日、新卒2年目の取引先のスーパーで青果の売り子をしている女の子から報告を受けました。寒じめホウレンソウの試食を出したお客様から「試食はいいわ。先日あなたが勧めてくれた小松菜が美味しかったから、あなたが勧めるホウレンソウなら戴くわ。」と言われて値段も聞かずに買って行かれたそうです。そして彼女から「信用されることの喜びを知りました。その信用を裏切りたくないので、高橋さんの言う“結果に拘れ”という意味が分かりました。これからは仕入課にドンドン厳しい意見を言って行きます。」……パッと発芽した瞬間を感じました。彼女の名前は10年後の社長候補リストに載せておきます。

今年は虫けらから脱却した兵隊を士官に昇格させるための準備をする年になりそうです。目的をしっかり見定めた兵隊は躊躇なく特攻して行きます。躊躇のない兵隊に敵の玉は当たりません。生き残る兵隊に経験を積ませ、僕が築いてきた兵法を教え込んだ士官が生まれてきたときの国立ファームはきっと皆さま生産者にとって最強の親衛隊になります。

年明けですので、国立ファームに期待していただけるような強気な発言をさせていただきました。

 

2009年2月号より転載

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1月 1, 2010

第33回 出来ない理由を見つけて、安心しているんだよ!

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 3:54 pm


 僕が毎日のように弟子(社員)達に叱りながら発している言葉のひとつに「出来ない理由を見つけて、安心しているんだよ!」があります。出来ない理由がないなら、そんな仕事をしても二束三文の評価しか得られません。出来ない要因をひとつひとつ潰しながら、出来たときに初めて他人様は評価してくれるんですから。

 人として生まれてきた以上は、自分しかできない仕事がしたいはずじゃないのかな?その発想があれば、出来ない要因が見つかったときにニコッと笑うはずなんですよね。だってライバルと差をつけるチャンスなんですもん。マラソンで30km地点から始まる上り坂を利用して、自分も苦しいんだけれども集団から抜け出すためにスパートをかけるようなものですね。

 日本が裕福になって、普通に生きていれば幸せに長生き出来る世の中になり、集団の中にいることを人生の目標にする“負けない人生を目指している人”が増えてしまったようです。その人たちの最大の特徴は集団のペースが遅くなることを望んでいます。みんながペースを上げることの出来ない理由があって、みんなで遅く走れば楽をしても負けないので、ペースを上げようとする人間を非難する習性があります。

100万㎞を所持金10億円で走ると言って集団で走り出したのが「国立ファーム」です。走り出したばかりの10㎞地点で足が痛くなってきた人がいます。丁度そのとき行く手の橋が工事で通行止めになっていました。それを理由に辞めていった社員がいます。その人たちが“負けない人生……”の人です。一度決めたことなのに「みんなが出来ない理由」を見つければ継続しなくて良いと考える人たちなのです。

“勝つ人生を目指している人”は足が痛い上に遠回りをさせられるのかよ!と考えます。“勝つ人生”の人は、出来そうもない理由は自分に対する負荷でしかないので、みんなが出来なかったとしても自分が出来なければ自分が無能なだけで、相対的な評価なんか関係なく自分が出来るかできないかという絶対的な自分に対する自分の評価しか興味が無いんです。“負けない人生”の人は言葉の前に“他人に”が付いて、“勝つ人生”の人は前に“自分に”が付いているのです。

 実は、僕が農業にやってきた理由はここにあります。農業生産者の多くの人が“負けない人生を目指している人”たちに見えるのです。競争社会で生きてきた僕にはとても大きな違和感があるのです。勿論、どんな業界でも“勝つ人生”タイプしか
いないということはありませんし、どの業界でも嫉妬から“勝つ人生”は“負けない人生”に陰口を叩かれています。しかしその業界をリードするのは“勝つ人生”側の人であって、陰口を叩いている“負けない人生”側ではありません。資本主義経済の弱者である農業を守るために必要悪として、農業政策は弱音を吐いて陰口を言っている側を保護するために税金を使っています。だから農業は“負けない人生”がリードしているように見えてしまうのです。

 “勝つ人生”がリードする他業界と“負けない人生”がリードする農業界、若者が見て後者をカッコ良いと思うはずがありません。全農さんが応援しているカーリングの「チーム青森」の選手は年収数百万円だと思います。数億円のプロ野球選手とは比較になりません。ですが「あたしらはマイナースポーツの貧乏選手なんだから、みんなで補助してよ!」とは言っていません。金にはなりませんが勝つために努力をしているはずです。そんな彼女らは少年少女から見て、イチロー選手や松井秀喜選手に負けていないヒロインです。
農業が“勝つ人生を目指す人”の業界になって、拝金主義者でない「ものづくり」が日本の先頭を走ってリードしていることを願っています。

2009年1月号より転載

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12月 2, 2009

第32回 雑誌名が“農業経営者”だから正解なんでしょうけど・・・

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 8:52 pm

「和郷園」さんや「さかうえ」さんは実績もありますし、成長する優良企業で農産物生産・流通業界の勝ち組です。お二方に相反して農業に参入して全く結果を出せない負け犬企業の代表格が「国立ファーム」だということは百も承知です。
負け犬である今だからこそ言わせてください。今なら負け犬の遠吠えとして聞き流していただけると思いますので。

木内博一さんと坂上隆さんのコラムは面白くありません。お二人の講釈を読んでいると、いかに農業界が産業として遅れているのかが丸見えになってしまいます。ビジネスの基本である足し算引き算を解説しているだけなんです。1+2-1は2だと解説して胸を張っているトップ経営者がいるから農業がカッコ良くならないんですよ。もちろん生産者というビジネスの“いろは”も勉強していない自営業者がたくさんいるという現実が根源なんですけれども。

トップランナーの経営者がITを利用するとか、マーケティングするとかを解説しなければならないほど「農業経営者」の読者は偏差値が低いのでしょうか?そんな初級編よりも、木内氏に伺った牛蒡を短くカットしたらバカ売れした、というような事例のほうが、コロンブスの卵のようで楽しかったです。(木内さん、その節はお世話になりました。)

雑誌名が「農業経営者」なのでいたし方ないのでしょうが、農業ビジネスのヒントが欲しいのであれば、「プレジデント」や「日経ビジネス」「ダイヤモンド」を購読されたほうが有効なネタは沢山転がっていますよ。(きっとお二方も購読されていると思います。)

昆編集長に「営業妨害するな!」と言われてしまいますので、お勧めのコラムの話もします。ダントツに浅野のジジイが面白いですね!実は国立ファームは創業当時に非礼をしてしまい出入り禁止になっている生産者のお一人なんです。「脳業発想力」を読ませていただくと、土下座してでもお付き合いを申し込みたいクリエイターさんです。僕の持論は「肉体労働者からクリエイターに変われば農業の人気業種偏差値は45から75に上がる」です。だから皆さん、ジジイが死ぬ前に、その発想力を学ばしていただきましょうよ。「見せる花が売れねぇなら、食わせる花を作りゃいいんだよ!」ってとても百姓のジジイとは思えない発想力ですよね。

今回、お二方の批判をさせて頂いた真意を言わせていただきますと、お二方の「効率良く儲かる農業の仕組み作り」という姿勢が当たり前でツマラナイからです。経営者としてお力のある方々だからこそ、浅野のジジイの爪の垢を煎じて飲んで、「農業が面白い」というエキスを取り入れていただききたいのです。

「儲かる農業」というキャッチフレーズでは、優秀な若者は農業に魅力を感じてくれません。優秀な若者が入って来なければ農業に未来はありませんよね。単に儲けたいのなら工業・商業・金融業に行っちゃいます。お二方の会社が年商が200億円になっても、「奇跡のりんご」木村秋則さんの新規就農者を増やす影響力には及ばないでしょう。

木内さんが前々回に言われた、「ブランドはいらない」は、現状の農家を守るためには正解かもしれません。97%の農家は少しでも裕福な生活を送るために生産に努力する農家であるべきなのかもしれません。しかし未来の農家のためにも3%のスター農家を育成することが大切になるのです。
だから効率の悪いビジネスであるとわかっていても、優秀な経営者が手助けして、効率の悪い商品を作りたがるクリエイターを応援しましょうよ。3%のスター選手がいるから大リーグビジネスは成り立つんです。3%のスター生産者のためにモノづくり以外のところに膨大な時間と資金を使って下さいよ!

2009年12月号より転載

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11月 1, 2009

第31回 無責任な社員を必ず改心させ、皆様のお役に立ちます!

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 11:55 pm


今回は国立ファームの“恥部”を紹介させていただきます。

赤の他人が一つの大きな目標に向かってチームを組むことが会社創りです。ですが、各部署や各個人にはそれぞれに大きな目標のための小さなミッションが与えられます。そこでそれぞれの利害関係が絡み合い、本来の目標とはかけ離れた問題が多発するのが会社という組織の必然のようです。それを抑止するのが、それぞれの責任感と責任感から生まれるチームワークだと思います。

平均社員歴が1年とちょっと、最長の社員で3年の国立ファームは残念ながら未だ社員やリーダーの責任感やチームワークが構築されていません。初期の社員が総崩れになってしまった僕の人事ミスが大きく影響しています。

毎日のように事故が多発しているダメ会社なんです。多くのミスは野球に例えると「お見合い」です。センターとライトとセカンドが凡フライを譲り合ってポテンヒットになったのならまだ許せますが、バッターが打った瞬間にそれぞれの選手が「オレの球じゃない。誰かが捕れ!」と言い合っているんです。
当然カバーに行こうとする選手なんて皆無です。ベンチから監督である僕の怒鳴り声が空しく響いているだけです。そして倒産という相手に、また無駄な1点が献上されるのです。

今回はその腐った組織の典型的なエラーが続出する事件が起きました。名付けて“国産干し葡萄事件”です。

国立ファームを大きな部署で分けると商品の流れは、生産部・外部の契約農家→商品部→営業部→集出荷センター→飲食事業部・外部の卸先となります。事の発端は、商品部加工課の社員(新卒入社2年目)が担当した巨峰の干し葡萄を○○kg仕入れたのですが、賞味期限が1ヶ月を切った時点で、○○kgが倉庫に在庫として残っていることが発覚したことからです。それを知った商品部部長は、11ヶ月で○○kgしか売れなかった商品は1ヶ月ではもう売れないと判断して、営業部長に叩き売り出来ないか相談します。営業部長は、仕入れ値100g○○円を○○円で卸すので、農家の台所3店舗で引き取って欲しい、と飲食事業部長に相談します。快諾され、農家の台所に納品された商品は店長判断により、店頭で100g○○円で叩き売られました。

僕がこれを知ったのは、店舗業務日報の物販欄で「お勧めしたお客様が試食され、大変美味しいと2kg○○円でお買い求め頂きました。」と、さも自分の手柄のように書かれていた報告を読んだからです。
ね!凄い無責任!凄い無関心!でしょ!一人の平社員の怠慢・無責任から始まった各責任者の無責任ぶり。

「より良い農産物を生産して、適正価格で販売できるような仕組みを創りあげることにより、生産者がプライドを持つ。それが日本の農業を活性化する最良の方法である。」という僕の持論を毎日のように聞かされている連中なんですよ。
ちなみに、この仕入れをした社員には、売れ残ったことではなく、賞味期限が近づいていることを報告しない無責任さを叱ったところ、辞表を書いて、引き止める上司の助言を聞かず、辞めて行きました。まぁ、僕を筆頭とする上司がこれだけアホなら平社員がアホなのは、これも必然なんでしょう。

この後、僕が指示した売り方は、農家の台所にあるサラダバーを利用する方法です。ここで試食をして頂くために○○kgを利用して、残りの○○kgは賞味期限切れ間近の特価100g○○円で販売して売り切りました。そういう売り方をしなければ、次回は定価○○円を販売できなくなりますからね。

すいません。今回はこの事件を僕と社員たちが忘れないように、叱責と愚痴に利用させて頂きました。

2009年11月号より転載

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10月 2, 2009

第30回 土作りは最高の相続税対策だと思います!

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 4:53 pm

僕の好きな言葉の一つが「家長」です。男子として生を受けた以上、最低限の義務は、家族を持ち、妻を幸せにし、子供達を将来独り立ち出来る真っ当な人間に育てるために、家族の家長を務めることだと考えています。

家長は絶対的な権限を持つべきです。そしてそれに相対する無限の責任を負わされます。ヤリガイはありますが、これを世代交代するまで守らされるのは結構シンドイですよね。

そんな「家長」を立派に勤めていらっしゃる農家さんを2日で13軒訪ねさせていただきました。きっかけは千葉県成田市にある㈱生産者連合デコポンさんの15周年記念の祝典にお招きいただいたことからです。社長の井尻弘さんは、弊社が大変お世話になっている有機生産者の斉藤完一さんのお弟子さんだったこともあり面識はありましたが、生産者から直の仕入れにこだわる弊社はデコポンさんとの取引はありませんでした。

祝典では一つ大きな収穫を得て帰って来ました。生産者として参加していたヤンチャそうな20代の若手グループを紹介されたのですが、彼らがとても面白い百姓だったんです。簡単に言いますと、よく喋るんです。こう言うと失礼になるかもしれませんが、初対面の人間にスラスラと話が出来る若手生産者とはなかなか出会えません。早速、唾を付けておこうと思い、農家の台所にお誘いして後日新宿で酒宴を開かせてもらいました。

13人の青年が来てくれたんですが、全員が自分の自慢の農産物を持参してくれて、それぞれが料理長やレストランのお客様に直接アピールする立派な営業マンまで務めちゃうんです。そのあと歌舞伎町のキャバクラでラップを歌って、女の子を口説いて、そして酔いつぶれて元気に帰って行きました。

世間の描いている青年農業者のイメージは、内向的で、おくてで一般的には真面目と言われる地味な青年。そんなイメージと180度違う若造百姓を育てた親父百姓に会いたくなり、成田周辺の農家さんを13軒訪ねさせていただいたのです。

結論から言いますと、現代日本に素晴らしい「家長制度」が残っていました。除草剤等を使わず、2町歩ほどの広さに草1本生えていないような管理された畑を案内して下さる家長のお父様が、雄弁にこだわりの生産方法を語ってくださいます。その後を、一切の言葉なく付いてくる息子がいます。生意気なくらいはしゃぎ、語りまくっていた青年が、親父の前では一切語らないのです。そして、一回りして帰ってくると、朗らかなお母様がお茶をご馳走してくださいます。お母様は時によりお父様より雄弁な場合もあります。

13農家13様で、作物・土作り・栽培方法はまちまちですが、共通点は各農家オリジナルの土作りにこだわり、多くの労力とお金をかけていることでした。親父さんに「土作りは最高の相続税対策ですね!」と失礼な問いかけをしてみたんです。以前、黒字会社の経営をしていた時、不思議に思ったことがあります。固定・流動に関係なく資産を持っていると税金が派生するのに、一番大切な人財は税金と関係ないんです。ならばと、人財の確保と教育に多くのお金をかけてきました。それと、土作りが同質に感じられたからです。ですが、皆さん全く意識されていなかったようで、キョトンとされていました。

僕の見識は偏っているのでしょうが、100軒以上の農家とお付き合いしていて、皆さんこの13農家のような家長制度のお手本のような生活をされています。農政が早く気付いて、彼らを応援する政策をしてくれれば農業は憧れの職業になれると思うんですがね・・・。ちなみに、この20代の農業青年13人のうち11人はもう立派に配偶者を獲得していました。

2009年10月号より転載

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9月 1, 2009

第29回 労働者は現在、リーダーは3ヶ月後、経営者は3年後…

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 9:36 am


ここ数ヶ月の「国立ファーム」は激動しています。川下工事として「農家の台所」新宿3丁目店のオープン、「御膳・農家の台所」立川高島屋店の開店準備、高級スーパー「プレッセプレミアム」ミッドタウン店様での篤農家野菜コーナー常設開始、イベントでの試食販売を随時開催、EC通販の開設とテコ入れ、更に飲食チェーン店への卸流通設計、弁当中食部門の実験販売、加工品の販売チャンネル開拓などの模索も始まっています。

 全スタッフにはこの間に野菜の語り部としての力量を上げる為に、月4回の「農場研修」という農作業のお手伝いが義務付けられています。川中工事も急ピッチで進んでいます。集荷・ピッキング・発送センターの拡張移転と物流システムの再構築や地場朝取り採り及び集荷部隊の拡充、そして青果を扱う者として必然的に発生する青果加工品の開発です。ちなみに合言葉は「ジャム・ジュース・漬物に逃げるな!」。素材の使用量は少なくなりますが、素材を多く利用したいという考えは生産者の勝手な都合であって消費者には関係ないことです。素材をより美味しくする味噌やドレッシングなどの調味料や、素材に付加価値を付ける加工としてアイスクリームや菓子・餡といった野菜嫌いでも手を出していただける加工品の開発です。

 川上は、まあそれなりに遅々と進めています。第一次産業は10年先を見ながら進めるのが基本ですから。
 今、60名を越えた社員たちには「寝るな!休むな!」「今年がオマエたちの人生にとって正念場なんだぞ!」「浸水してくる水をかき出しながら、オールを漕げ!」と檄を飛ばしています。こんな会社の経営者である僕はどれだけ忙しいのかと言いますと、「ひま!」です。何故なら彼らが忙しいと僕の相手をしてくれないからです。ドゥ・シー・プランのドゥにひと段落着かないとシーもプランも出来ませんし、次のドゥを指示する訳にはいきません。

 それでも数ヵ月後には落ち着きます。その時に次の指示が出せるように計画を立てている最中です。リーダーは明日を想像するのが仕事ですから。しかし彼らの動きは毎日の業務報告書を読み込むことで把握しています。失敗だらけでトラブルは各所で毎日のように起きていますが、逐一報告に上がって来ますし、「私が何とかしなければ」という現場の声が聞こえてきます。どうしようもなくてヤル気が下がるか、事故が起きない限りはほっておけば良いんです。責任感のある幹部はそういった不条理な環境から自然発生するものです。

 僕がこのような考えを持つリーダーになった理由は師匠のテリー伊藤の影響です。伊藤は(呼び捨てにするのは未だに身内意識が強いもので)一言で言えば「子供のような上司」でした。自分のやりたいことならば、時間・予算・人力的に無理なことでも「やりなさい!」と命令するだけです。当然手伝ってはくれません。そして出来ないと殴られるか伊藤班から外されます。しかし伊藤のやりたいことを映像にして放送されると視聴率20%番組として評価されてしまうんです。逆らえませんよね!結果が伴っている子供には。逆に大人の上司がいて、無理のない指示をして、一緒に苦労をしてくれても結果を出せないのであれば、僕は付いていきたくありません。

 多くの人は後者の上司を選んでしまうでしょう。実際伊藤の下で耐えられたのは10人に一人でした。という僕も毎日のように「辞めたい!」と漏らしていました。ですが一度でも勝利の美酒を味わってしまった僕は今更無理のない仕事をしたくはありませんし、部下にもさせたくはないんです。だから今日も100の能力を持った部下達に200の仕事を与えるべく、働かずに頭を動かしています。全ては部下に勝利の美酒を飲ませるために!

2009年9月号より転載

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8月 1, 2009

第28回 会社設立から丸3年、まだまだ土作りですね!

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 11:24 pm

「石の上にも三年」の3年が経ちました。早く潰れろ!と思っていらっしゃる方々、申し訳ありません!まだまだ続けます。早く役に立て!と思っていらっしゃる方々、申し訳ありません!まだまだご迷惑お掛けします。

“農業改革”の大火を起こすべく決起しましたが、燃えるのは火起こしのために用意した紙(紙幣)ばかりで薪(農業生産)にすら燃え広がっていません。
設立当初、荒地の国立ファームは腐植する有機物(事業)も無ければ分解するはずの微生物(社員)も嫌気性のものばかりでした。それが3年もトライアンドエラーを繰り返して来ましたら、有機物も殖えて5%ぐらいは腐植が進んでいますし、好気性の微生物も繁殖(50名強)して徐々に分解も始まっています。まだまだ火は起きませんが、煙は確実に燻り始めました。
12年前のような強がりを言うのではなく、ヤッパリ「バカでも継続すれば力が付く!」という感覚を最近ヒシヒシと実感しているんです。

農業の川上から川下までを真新しいレールで敷き詰めるとホザいていましたが、今のところ川上は散々です。生産担当者を十数名採用しましたが全員に逃げられてしまったから。

仕方なく国立の農地(2反弱)は毎年100万円の固定資産税を穴埋め出来るように、高級レンタル農園にすべく整地して燕麦を植えています。山と農地で10町歩ある千葉農場は従業員の怪我もあり無人になってしまいました。今は毎月一回8名の社員が一泊二日の小社員旅行と題して荒れない様に管理をしに行っています。明るい動きは今年から始まった山形のガールズファームです。社長の高橋菜穂子の他に2名の美人社員?も加入して漢方米などに挑戦しています。国立ファームの設立当初からお世話になっている操ちゃんの応援があったからです、ありがとうございます。


有能な生産者と連携している委託栽培部門は順調です。山形と埼玉にあったソルトリーフ契約生産農場は北海道・茨城・長野と広がっています。生産リスクを減らすために環境の違う立地で生産するためです。先月は嬉しいことがありました。福島での契約生産をお願いに伺った農家さんから「待っていましたよ!3年前に国立ファームを知ってからいつか取引を始めようと観察していました。ソルトリーフも昨年実験しています、25畝の施設も用意しています。」というお言葉を頂けたのです。社員一同で涙・涙です。

ホワイト苺も生産者の遠藤健二さんのおかげで単一プロジェクトとして初めて黒字を出すことが出来ました。


何よりも順調なのは東京多摩地区で始めた“1a運動”です。保守的な都市農業の中でもヤンチャな農家さんに、とりあえず一畝だけ実験的に珍しい野菜を栽培をして頂く契約のことです。地産地消の追い風に乗り、商品部が結成した朝取り部隊の活躍もあり、都心部の高級スーパーさんで高値ながら飛ぶように売れて喜ばれています。

“農家の台所”も今月は新宿に3号店目がオープンし、10月には立川高島屋さんに定食屋バージョンの“農家の台所”が出店します。


会社全体としてはいまだに赤字ですが、今後の国立ファームはまず川上にとって便利な川下を創り上げるために全社一丸体勢をとります。そして黒字化して川上に殴りこみます。その時に国立ファームと関係のない生産者たちに、「国立ファームはズルイ!独自の売り場があるから儲かるはずだ!」と言わせます。


就農して金が無いのに「農業経営者」を購読して夢を描いている皆さん、「継続すれば成果は実る!」を信じてお互いに切磋琢磨して生き残れば何かいい事がありますよ。

2009年8月号より転載

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7月 1, 2009

第27回 ブランドはあと2年で創りあげる!そして需要を喚起して値を吊り上げる!

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 12:00 am

前回・前々回の続きでA1グランプリのプレゼンです。お客様に野菜の一番美味しい“旬”を理解していただくことで安定供給されない商品への魅力を感じていただく、そして野菜を産地や生産組合ではなく生産者個人の名前で区別していただく。そのために個人生産者には芸術品のような野菜を生産してもらう。“芸術品”とは感動・喜び・衝撃・爆笑・愛といった触れ合った人の心を揺さぶることの出来る“作品”のことです。だから食料としてではなく、嗜好品としての扱いを受けるべきなんですよ。生きるために食べる野菜ではなく、楽しむために食べる野菜が嗜好品だという定義です。

「農家の台所」では、この嗜好品を売るために絶対不可欠な“語り部”を育てています。今流行りの“野菜ソムリエ”さんとの違いは、生産者個々データの質と量です。そのために語り部は研修として生産者のお手伝いを毎週することで生産者と触れ合います。
残念ながら現在「国立ファーム」が仕入れ販売している農産物の価格は1.2倍から2倍です。それはまだまだ嗜好品としての野菜を求める需要を喚起できていないからです。

今は語り部が生産者を語れる舞台をコツコツと増やしている最中です。
「農家の台所」を中心に高級スーパーさんやデパ地下で野菜や加工品・惣菜を販売する売り場をお借りして語っています。この語りから「国立ファーム」ブランドを構築して販売店舗と量を徐々に増やし、嗜好品としての野菜の需要を高めます。
多分、「農家の台所」が10数件・デパ地下や高級スーパーの青果売り場に「国立ファーム」の常設売り場が10数件・デパ地下の惣菜売り場に「農家の台所」の惣菜・弁当のテナントを数件出店して、年商が30億円位になった頃には、機会があったら欲しいという潜在需要が出来上がります。すると市場の中卸さんたちにお得意さんから「国立ファームの野菜を仕入れたい」というオファーが来るようになります。そして中卸さんが仕入れ交渉に来てくれる事になります。そこで中卸さんの流通を利用させていただくことで嗜好品野菜の実需要を一気に10倍以上にするのです。

嗜好品野菜の供給は一気には増えません。市場原理として実需要が一気に増えれば価格は高騰します。そして嗜好品野菜の価格は2倍から5倍以上になるのです。ネガティブな農業生産者は「例え一時的に高騰したとしても直ぐに下るんだよ!」とおっしゃるんでしょうが、「上がる」ではなく「適正価格」になるのですから下りません。現状がオカシイ!が基本思考なんです!数百円で贅沢な思いが出来る数少ない嗜好品なんですから。

そして将来、農業生産者に相撲のような序列が生まれるべきなのです。序の口から幕下までの安心で廉価な食糧を担う80%の生産者と、十両から前頭の付加価値があり前者の価格の1.5倍から2倍で取引される高価な食糧を担う20%の生産者、そして横綱・三役クラスの楽しむために購買される価格が2倍から5倍以上の超高価な嗜好品を担う1%の篤農家が頂点に君臨するピラミット型の序列という構図を描きます。

お金と名誉とヤリガイを得ることの出来た1%の横綱・三役級農業生産者が生まれれば、勝つために門を叩く入門者も増えるでしょうし、現在は序の口や幕下でキツイ稽古に耐えている生産者たちにも希望を与えることになります。そして農業が魅力ある力強い産業に生まれ変わるのです。

やっとプレゼンの全容をご説明できました。プレゼン時間の15分でこれが出来ていれば、僕が100万円貰っていたと思うんですが、今の農業界ではまだまだ夢のような話なんでしょうね!

2009年7月号より転載

※この記事は『農業経営者』様より許可を頂き、
発売から1ヶ月経過した後に掲載しております。
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6月 2, 2009

第26回 「らでぃっしゅぼーや」さん、格下が生意気申し上げます。

Filed under: アグリの猫 — blog_admin @ 12:36 am

前号「消費者に不便をかけて喜びを与える!」プレゼン撃沈す!!の続きです。
前号で「らでぃっしゅぼーや」の緒方社長のインタビューが掲載されていましたが、「消費者のニーズと生産者のニーズを調整する能力が流通業者の最大の付加価値である。」というニュアンスの発言には大賛成ですが、「芸術家・・・」の発言には物申したいです。AV時代、社長の僕は社員ディレクターたちに「会社の金で芸術家するんじゃねぇ!プロの映像クリエイターという確実に利益を出せる映像職人になれ!」と言ってきました。その反面、制作者としての僕は3作品に1作品当てればラッキーと思えるような芸術作品創りをしていました。そして大ヒットを当てまくり瞬く間に僕は日本一有名なAV制作者になり、その結果、僕の会社の新卒入社希望者が激増し、その多くは制作部希望者でした。

制作活動を誰よりも熱心にする人たちの中から選ばれた才能のある一部の人間ですら名誉と経済的評価を得られることが無ければ、その業界に若者たちは憧れて夢を持てるはずがありません。

緒方社長の「商売で芸術をするんじゃない!」をよく理解している上で言わせてもらいます。自分のリスクで芸術品を創りあげた生産者がいるのであれば、商売人として彼らを農業業界発展のために利用してあげるべきではないでしょうか。彼らが生産者でありながら芸術家として名誉と経済的評価を得られれば、野球のイチローのように若者たちに夢を与え農業業界を目指す生産者が劇的に増えることになるのです。その仕組みを創るのは正に商売人の仕事なのではないでしょうか。安全な食料の安定供給はJAさんと市場がやってくれますよ。だから国立ファームは自分のリスクで芸術家になろうとする農家さんを応援するためにプロデュース業務をします。

僕の考える「農業改革」の方法論は「農業イメージの改革」に尽きます。イメージが良くなれば全てが変わります。それはイメージの良い業界には優秀な若い力が希望を持って参入してくるからです。そしてそのようにイメージを良くして発展した業界は、スター選手やスター経営者や文字通りスターがいました。

スター生産者は国立ファームが創ります。らでぃっしゅぼーやさんはスター予備軍を作って下さい、そしてJAさんは底辺を支えてください。制作者に序列を付けない業界が成長するはずがないからです。
国立ファームとその他の流通業者の大きな違いは野菜を食料としてだけ考えるか、食料でありながら嗜好品にも成りうると考えるかです。食料なんだから不真面目なことは出来ない=面白いことは出来ない、という呪縛に縛られているんです。嗜好品と考えれば、面白いという要素はお客様を喜ばすための必需品です。
そして嗜好品に必要不可欠なものは“ブランド”です。一部のマニアが品質やデザイン・伝統といった詳細なデータからブランドを創りあげます。そして多くの一般人は詳細な情報を得るために多くの時間を費やさないので、ブランドという情報を元に購買を考えます。婚約指輪はとりあえずティファニーで買えば問題ないだろうという発想です。

国立ファームは“農家の台所”を今後数十店舗まで拡大させ、特選野菜のレストランとしてブランドにします。その間に数名の篤農家がスター農家になり、その農家の野菜が食べられる店として更にブランド化させると、デパ地下や高級スーパーで野菜や惣菜をテナントとして販売されるようになるでしょう。そうなるとまた篤農家からスターが生まれ、“農家の台所”と“国立ファーム”がブランドとして一般人に知られるようになるのです。

お約束通り、またまた次号で・・

2009年6月号より転載

※この記事は『農業経営者』様より許可を頂き、
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