第42回 全社員に勅令「ここから1~2年は人間らしい生活を諦めろ!」

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 東大を卒業してエリートと呼ばれる生活をしている人は、10代に少年・青年らしい生活をしていたでしょうか?僕の顧問弁護士は東大在学中に司法試験に合格して、41歳で5人の弁護士を雇って丸の内の事務所で偉そうにしています。彼は「受験勉強中は自慰行為すらも我慢して勉学に励んできたのだから、エロでたまたま当たった“がなりさん”には負けたくない」のだそうです。いつからそんなエリートにライバル心を持たれるような人間になれたのかに興味ありませんが、専門学校を卒業して佐川急便そしてテリー伊藤さんの奴隷時代の4・5年は風俗には通っていましたが、寝食を忘れるような修行と呼べる生活でした。野菜の品種で言えば、早生と晩生の違いであって、どちらも成長期に試練と呼べる栄養をキッチリと摂取することが肝心だったようです。
 
 人間の成長期とは、それぞれ各自が「今が人生の勝負どころ」と確信できる時期のことではないでしょうか。その確信がなければ、どんなに努力家であっても出来ないような努力を、努力家でない僕のような怠けものでも確信があったので出来たようです。そして今年、国立ファームの社員たちにとっての“人生の勝負どころ”が来てしまいました。

チャンスや幸運の女神といったものは、都合よく来てくれません。大抵は準備中に来てしまうものです。国立ファームも万全の準備が出来る前に追い風が突風のように吹き始めてきました。風が吹き始める前に4年間も準備期間があったのに、追い風を経験したことのない若い社員たちには追い風の存在すらも理解していなかったようで、追い風を受けるための翼が未完成のままです。

 しかし、数ヶ月前に発生した熱帯低気圧は台風に変化して、国立ファームに上陸することは社員のだれの目にも確実になってきました。今までは社員に失敗しながら学ばせるために、各自の判断に任せて参りましたが、一か月ほど前に、非常事態宣言を発令しました。全判断を社長である僕が下すため、毎日の報告であらゆる案件を逐一報告させ、全て僕の指示通りに動く中央集権的なシステムに改悪してしまいました。

 で、どんな台風が来たのか?1号が飲食企業から農家の台所フランチャイズのオファー、2号が青果仲卸から国立ファームが取り扱う野菜卸のオファー、3号が百貨店から食料品売り場テナント出店のオファーです。どの台風も良い条件を頂いており、断わる理由がありません。

 台風1号は今流行りの野菜レストランを渋谷に出店計画していた企業様が人気レストランをリサーチしたところ、農家の台所の野菜が群を抜いて美味しかったということで、真似をしても勝てないと判断して、フランチャイズ契約をしたいとお話を頂きました。フランチャイズ1号の広島店と直営5号店の銀座店と合わせて年内3店舗の出店を予定しています。台風2号は既存のレストランチェーン数社から同時に「野菜で差別化をしたい」と注文を受けた仲卸様から、市場品では無理なので、とお話を頂きました。台風3号は電鉄系百貨店様から1年で八百屋3店舗をテナント出店して欲しいとのこと。今までは卸しだけでしたので、始めて八百屋の小城を築けそうです。

 取引先の篤農家さんたちから分けてもらった野菜はやはり特別な価値のある商品でした。それに消費者が気付き、飲食店や小売店が追いかけ始めたようです。今まで人生の中で他人様に期待されることの無かった社員たちには、多分最初で最後の“人生の勝負どころ”が舞い込んできたんです。ここで勝てれば将来は企業の創業メンバーとして社長・取締役といった想像も出来なかったポストが手に入ります。さあ、社員諸君、覚悟を決めて、突然立たされた舞台でビビることなく大暴れして下さい。


※この記事は『農業経営者』様より許可を頂き、
発売から1ヶ月経過した後に掲載しております。
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この記事へのコメント

  1. 国立ファームさんは労働基準法に縛られる一般的な会社であり、信者や会員を洗脳してコントロールすることで利益を得ている胡散臭い宗教団体やセミナー団体やNPOなどではないのだから、社員に対して寝食を忘れて行動することを要求するかのような指示や命令はやめるべきです。

    色々な事情があるとは思いますが、社長(会社)と社員の関係性で、社長(会社)が社員に対してそのような指示や命令を出してしまいますと、労働基準法などに触れてしまいます。

    労働基準法を無視することで得る利益は、社員に奴隷労働を強いることで得る違法利益にしかなりません。

    違法利益を得ている社長(会社)は、社会からモラルに問題がある社長(会社)と見られるようになり、最終的には排斥されていく運命です。

    法を守っている会社が、本来なら得られたはずの利益を失い、法を守っていない会社が、違法に利益を得るような社会が許されるわけ無いんです。

    違法行為をしなければ生き残れない会社と、覚醒剤を使い続けなければ日常生活に支障をきたす覚醒剤中毒者は似ており、時間の経過に比例して破綻するリスクが高まっていきます。

    倒産に恐怖感を覚えることは理解できますが、違法行為に依存する生活が許されるかというと、許されるわけがありません。

    寝食を忘れて行動しろという指示や命令を出すことによって何らかの結果を得たいというのであれば、会社組織ではなく真っ当なセミナー団体やNPOを作り、独自の考えを主張し広めようとする個人と、その個人の考えを支持する個人としての関係性で行うべきです。

  2. 初めまして。私、小林佑三と申します高橋社長の大ファンで、以前エベレストの登頂に成功する前には、高橋社長の旧ブログを熟読させて頂きました。いまは酸素ボンベを使用せずにもう1度挑戦するため講演活動などをしています。応援しています。私も頑張ります。もしよろしければホームページとブログを見て頂ければ幸いです。

  3. 先日、国立ファームの説明会及び面接に参加させて頂きました。
    社長自ら会社説明をして頂き大変楽しく聞かせて頂きました。
    面接においてその場で合否を出し、
    尚且つ不合格者に理由を説明するのは大変素晴らしいと思いました。

    一つ気になった事がありコメントさせて頂きます。
    社長(高橋さんではありません)の合格者への説明の中の理由で
    「若いので吸収できる」と言う表現を用いた年齢で合格したのでは
    と誤解する表現を聞いたのは残念でした。

    残念ながら自分自身は不合格になり理由も納得しておりますが、
    高橋がなり様の会社面接では聞きたくない言葉でした。

    今回はご縁が有りませんでしたが、
    違う形で再会出来るよう頑張りたいと思います。

  4. いい会社にはいい参謀が必要です。
    ということで自分を雇いませんかw?

    トップダウンならもう心配はいりません。
    それよりなぜ 派遣という方向にいかないのかが不思議です。
    農業の人材派遣をすればいいのでは?・・・と素人ですがw

    もちろん若い人は、年寄りからの
    小言聞かされて、怒鳴られて仕事はしたくないですよね。
    休んでたらサボってると思われ、で実際なにをしたらいいのかわからなくあわわ。

    それは少し酷というものです。ならば農家に一定のルールを守らせて、
    雇ってもらえばいいのかと思います。
    農家にとっては人材が来てくれるし、若者は就農しなくてよいわけですから、ウィンウィンですねw

  5. いいと思うんなら自分でやった方がいいですよ

    自分で心底、これだと賭けれる優れてるアイデアでしたら机上だけでは勿体ないですよ。行動と具体性を付加して自分で開拓すべきです。

    ある程度やってみて、それなりに進行してからでないと、まともに話は聞いて貰えないかな?と思います。

    人材派遣会社を始めるのって、他の事業に比べてそんなにお金はかけなくてもできそうです。

    しかし、農家の人って基本的に人件費にそんなにお金を払えないんじゃないのかな??作る農作物や事業形態によるだろうけど。それに手伝って欲しい忙しい時期って一定期間だけだろうし??

    でも、私などよりもっと深い考えを持っているだろうからの発言と思うんでそれは杞憂だと思います。ぜひそれを生かして自分でGOですよ!

    もし冗談で言ってたのならスミマセン。ネタにレスしてしまいました。

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