第46回 末梢神経と大脳を繋ぐ脊髄を創り上げる

昨年末の忘年会にご参加頂きました篤農家の皆さま、昆編集長・浅川副編集長、ありがとうございました。梁山泊のようなスゲー仲間たちという財産を4年間で築いていたのだと、改めて実感できました。今年の励みにさせて頂きます。

山形ガールズ農場に入社した昨年の新入社員4名の内、2名が11月に退社しました。4名と言っても1名は将来の農場レストランのシェフ候補だったので農家の台所で預かっていました。ですから農場で勤めた3名中2名が潰れてしまったという結果です。4月の研修期間を終え、5月から山形に移り住み、6ヶ月間連続怒涛の初体験をし、生きることの大変さを味わい、苦痛を乗り越えて来たのに、結果は挫折という経験しか与えられなかったのです。 二人とも、代表の菜穂子ではなく、僕に辞めたい意思を伝えてきました。悲しむ菜穂子には言いずらいという気持ちと、もしかして自分の気持ちを変えて貰えるかもしれない、という潜在意識があったのではないでしょうか。結果、僕は無能でした。弱った精神を理解できない僕は、戦場から逃げるものを卑怯者、そして継続することによる信用の重要さを語りましたが、一度折れてしまった人間を直すことが出来ませんでした。

最悪な待遇の国立ファームに入社してくる若者は弱者ですが、己に試練を与えることで強者の精神を身に付けたいと願って生きている者です。しかし半数以上が結果挫折して去って行きました。この結果は僕の意思でもあります。何の実績もなく大学を卒業して来た人間が、一念発起をしただけで強者になれたら、強者だらけになって気色の悪い世の中なってしまうからです。しかし、今回の一件で少し反省しました。自信という成果を出すまで生き残こることの出来る社員が少しでも増える環境を、少しだけ増やしてあげようと思います。

国立ファームを人間の身体に置き換えると、僕が大脳で平社員が指(末梢神経)でしょう。菜穂子は文字通り片腕になります。大脳が片腕に石焼き芋を作るように命じました。芋を焼いている時に二本の指が熱く焼けた石に触れてしまったんですが、末梢神経が大脳まで届いておらず、痛みを感じていません。どんどん焼けていく指に気付いて片腕が腕を引けば良かったのですが、片腕の菜穂子は新米経営者で指の痛みをまだ理解していませんでした。 そこで、大脳と指である末梢神経を連結させるための脊髄(せきずい)が必要になります。脊髄が指の痛みを感知して、大脳である僕に知らせて来るべきなのです。状況を大脳が理解すれば、菜穂子にまず焼き芋から手を離すように伝え、火傷の度合い次第で、氷水に漬けるのか、オロナイン軟膏を塗るのかを指示するように、東京本社の仕事に配置転換することが出来ていれば、焼きただれた指を切断せずに済んだ可能性があったはずです。現場の社員のために脊髄という部署を思いつき、ここを社長室と呼ぶことにしました。すると、社長室は会社として業務を改善するためにも当然利用できることに気付きます。今後は、脊髄が末梢神経から仕入れた情報を逐一大脳に伝達し、大脳からの指示を脊髄が指先にまで伝えられる組織を創り上げます。そしてその結果、それぞれの片腕の連携も脊髄を経由させることで大きく改善されることでしょう。左手でボールをキャッチして、すぐさま右手で投げるという行為すら、まともに出来ていなかった会社ですから。

将来、この脊髄が成長して、脊髄反応と呼ばれる条件反射が出来るようにしなければ、国立ファームに未来はないでしょう。経営者が反省と改善を毎年繰り返さなければ、会社は成長しません。そのための雨と考えて、地を固めます。

●高橋がなりTwitter⇒ http://twitter.com/ganari_t

●配信元:国立ファーム

※この記事は『農業経営者』様より許可を頂き、
発売から1ヶ月経過した後に掲載しております。
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この記事へのコメント

  1. 会ったこともなくてなれなれしい・・・ですが・・・
    高橋がなりさんは AVにおいて、大成功されましたよね?

    それってすごいことやと思うんです。
    だってレンタルだったものから、セル主流?の流れを作ったんですから。
    おかげで、じめっとした世界が明るいものにかわったような気がします。

    この変化は、多くの人間(主に男)に影響を与え、かつ今現在のSODの
    商品(テ○ガ)に結びついてるとおもいます!
    (ってこんなブログに何書き込んでんだかw)

    マネ虎見てても、やる気のある人を会社にやとって育成されてましたね。
    結果はなんか知らんけど志願者が 『ぶちった』 わけですが・・・
    普通は社員にとっては「信頼されてる」という思いを抱ける方策だったと思います。(なんか日本語変だ~)

    今回のお二人も・・・このブログを見て、きっとありがたく思ってるはずでしょう・・・。冒頭にAVのこと書いてすみません。

    それはおいといて、もし自分が社員だったら・・・社長様にもっと大鉈を振るって欲しいかもです。そのなかで、苦労しても、頑張ろうという気になるんではないか・・・とまた偉そうですが。
    でもつまりは
    もっとこの有名な成功者の 商才を、方策を、見聞きしたいと思う・・とそう感じました。 

  2. 今記事は、非常に興味深い考察だ。
    高橋さんくらい経験豊富な指導者でも、現代のシゾフレ型と呼ばれる精神分裂症な若者に対応するのが如何に難しいかを立証している。

    高橋さんの存命中に脊椎が出来るかは分かりませんし、そもそも、もっと若者は酷いレベルに落ちていくばかりではないかとさえ思います。

    でも、諦めずに頑張ってほしいと思います。
    高橋さんが教育を諦めるなら、もうそこに希望はありませんから。

    僕は、既にそうやって拾い上げる努力を放棄した人間ですから。
    FANTASYを見てみたいだけかもしれません。

    では。
       中川友也より

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