第49回 『農業経営者』の年間購読料値上げを緊急動議します!

被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。微力ではございますが、被災地の農産物を優先的に販促活動する所存ですので、どうぞお声をお掛けください。

震災の被害はあらゆる産業に広がっています。そしてこれから更に広がることが予想されます。経済は一見関連性のない産業が複雑に絡み合って成り立っています。風が吹けば桶屋が儲かるんです。八百屋「農家の台所」を出店しているデパ地下に、全店で義援金袋の販売をして寄付しようと提案したところ、「オレたちが被災者みたいなモンなんだよ!」と言われてしまったようです。実際、当時は計画停電の影響も加わって連日売上が激減していましたから理解できます。そういう国立ファームも笑っちゃうくらいにボロボロなんです。農家の台所では夜の入客ゼロの日もありましたし、いまだに震災前の70~80%程度の売上です。こんな状態で他人の心配をしている時じゃないのですが、この雑誌『農業経営者』が大変そうなのです。

前にも書きましたが、『農業経営者』がなければ僕は農業に来ませんでした。この雑誌を年間購読する生産者の数が雑誌を維持できるだけいるのなら農業は発展できると感じたからです。逆に、『農業経営者』が万が一にも廃刊するようなことがあれば、日本の農業の未来はなくなってしまうとも言えます。農業の一番の問題点は“依存心”だと考えます。依存心とはJAさんを始めとして、流通・消費者そして国に生産者の生命を依存していることです。対して『農業経営者』及びその読者は、農業が依存心から脱却することを標榜している農業関係者の集合体だと勝手に思っています。

この自立したカッコ良い農業を推進する『農業経営者』が、この震災でピンチになっていると聞きました。東北地方の購読者が35%を占めるそうで、震災後に定期購読の解約が相次いでいるそうなのです。派手にA-1グランプリや『Agrizm』を立ち上げられたので、昆社長は商売人なのかと疑っておりましたが全くの杞憂でした。『Agrizm』は休刊で『農業経営者』も編集者を減らしたそうです。昆社長は啓蒙家であり、ものづくりであって、そのような人に金勘定をさせないことが商売人の務めだと考えます。

数少ない読者の皆様、日本の農業を心から発展させたいとお考えの皆様、農業技術通信社にカンパをする気持ちで『農業経営者』の年間購読料値上げ緊急動議に賛成票をいただけませんでしょうか。僕は農業関連の仕事を始めたことにより知ってしまいました。実は儲かっている農業生産者が多いことを。農水省は『農業経営者』には補助金を出さないでしょう。ならば農業生産者が自腹で補助金の一部を農業の未来ために還元しませんか。この動議は昆社長には断りなく勝手に発言させていただきました。

僕が商売人になった理由は、金勘定の下手な“ものづくり”を応援したいという気持ちからです。22歳でIVSテレビというテレビ制作会社に日雇い採用されました。30名ほどの弱小制作会社はテレビ番組をコツコツと制作してトントンか赤字を出すと言うテレビ局の下請け制作会社です。当時31歳でまだ無名だったテリー伊藤さんの元でADやディレクターを不眠不休で勤め、数々の高視聴率番組を制作しましたが、著作権を持たない下請け制作会社が正当な経済的評価を得ることはありません。そこで、僕は27歳で制作者から金勘定をする商売人に成り下がり、事業部を設立して年間10億円の利益を上げることに成功しました。そんな経験から優秀な商売人の勤めとして、“ものづくり”を応援したいのです。

ビジョンなき発展はありません。日本の未来のために『農業経営者』という指南書を失いたくありません。

●高橋がなりTwitter⇒ http://twitter.com/ganari_t
●配信元:国立ファーム

※この記事は『農業経営者』様より許可を頂き、発売から1ヶ月経過した後に掲載しております。
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