2011年5月12日

第49回のお知らせ

Filed under: 未分類 — admin @ 9:52 PM

平素より、ご愛読いただきありがとうございます。
震災の影響により、『月刊農業経営者』の5月号・6月号が合併号になったため、同誌に連載中の「アグリの猫」第49回は、7月1日に掲載させて頂きます。

●高橋がなりTwitter⇒ http://twitter.com/ganari_t

●配信元:国立ファーム

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2011年4月5日

第48回 野菜を売るために、果物にも米にも、そして肉にも力を入れます!

Filed under: 未分類 — admin @ 1:23 PM

 野菜のためのレストラン「農家の台所」を筆頭に八百屋も惣菜屋も野菜にこだわった運営をして行き詰って来ました。まあ、簡単に言うと売上が伸びないのです。レストランが一番分かり易いのですが、女性比率80%超が減らないんです。女性が外食をする際に女性だけで食事する回数と男性と食事する回数を比較すると、圧倒的に男性と食事する回数が多いと思います。更には、一回に使う金額も男性との方が当然多いことでしょう。ということは、回数は少ない&お金を使わないという非常に不利な戦いを農家の台所は強いられているということになります。何故、男性が来てくれないかは明白です。野菜だけを強制的に喰わされるレストランと認知されているところに男性の触手が動かないと言うことでしょう。
 僕は、野菜作りに興味を持ち、野菜に品種や栽培法などによって優劣があることに気付きました。しかし野菜の違いとして認知されていることは、普通の野菜と有機栽培された野菜の二極化だけです。ブランド化されていない最後の手工品“野菜”をブランディングするために農家の台所を出店し続けています。しかし継続しなければどんな正義も意味が無くなってしまいます。

 そこで、レストランと惣菜屋は肉の比率を上げることにしました。となると、農家の台所が肉に力を入れる正義を作らなければなりません。まずは畜産農家と呼ばれるように、食肉も農家がこだわって生産しているから応援するという大義は成立するでしょう。問題はヘルシーな野菜のレストランとして認知されていることです。なので、ヘルシーな牛肉・豚肉・鶏肉を探しています。敢えて時代に逆行するような脂身の少ない肉を生産している畜産農家さんがいらっしゃったら、商品部仕入課長の谷口までご連絡ください。

八百屋も問題を抱えています。不景気が長引く中、高単価な商品が売上減少する傾向は食料品に顕著に表れているからです。数少ない富裕層で売上を伸ばさなければ成り立たない八百屋は客単価を上げなければ生き残れない訳です。そこで、売上には貢献しづらい野菜ですが、そこで品質の評価をされたことによる信用を売上に変換することが必要になりました。こだわりの八百屋+加工品屋さんに進化するのです。まずは、納豆・豆腐・こんにゃくから始めますが、養蜂家さんなら蜂蜜・プロポリス・ローヤルゼリーなど、柑橘農家さんならジュース・ジャム・飴・ケーキ・石鹸などの全ラインナップを揃えて、生産者の代わりにこだわりを語らせて頂きますので、谷口までお待ちしています。

 実は、レストラン立川高島屋店は「ごはんや農家の台所」という店名で、野菜や肉・魚のバランスよいメニュー構成がされています。御膳形式なので客単価が1500円位ということもあり、唯一対前年度比で売上を伸ばしています。更には、野菜に対する期待度が他の店舗ほどは高くないので、逆に野菜への満足度はどの店舗よりも高いので皮肉なものです。この百貨店の地下に3月出店する「農家の台所そうざいや」も敢えてバランスの良い食材比率にすることにより、野菜の評価を得ようという作戦です。

野菜にこだわったことによりレストランが有名になり、その結果は飲食店チェーン様への野菜卸に繋がりました。そして、今度は野菜以外の農業全般の生産物に広がろうとしています。数年後、もしも、農家の台所が発展していた時には、不況下で売上が伸びなかったことが、変化するチャンスになって今日の発展に繋がったと、胸を張っていることでしょう。TPP賛成派の僕は「ピンチの後に同じ大きさのチャンスが来る」という自分の持論を立証するためにも、負けるわけにはいきません!

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●配信元:国立ファーム

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※5月号は合併号として4月30日に販売予定です。

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2011年3月1日

第47回 末梢神経に直接覚醒剤を打ち続ける2011!

Filed under: 未分類 — admin @ 10:36 PM

前回、社長室を脊髄(せきずい)、現場を末梢神経と例えました。社長室が現場の声を吸い上げて、僕という大脳の判断を仰いで、現場に指示を出して行くという会社本来の基本組織を創り上げていこうという計画です。しかし、社長室に選ばれた3人の社員は新卒5年・3年・2年目の全員20代の女子です。

人材がいないと言えばそれまでですが、5年後の社長室を考えた時に、辞めそうもない社員をゼロから叩き上げる為という言い訳も出来ますから。当然、今のところ全く機能していません。僕の出した指示を脊髄が理解出来ないのですから、末梢神経まで伝わるはずがありません。

なので、今年は“どこでも大脳大活躍作戦”を実施中です。飲食店5店舗・八百屋3店舗(2店舗は3月開店)・惣菜屋(3月開店)・スーパー卸し・飲食卸し・流通センター・全国仕入・都内仕入・加工品・販売促進・広報・経理・総務・人事・BBQファーム・農業生産法人2社の都合23人の現場リーダーとマンツーマンの打ち合わせを毎週して、具体的な問題点を聞き出し、解決策を指示し、解決するための関係部署との連携を促進し、実施までのスケジュールを作らせ、実行させる。

そして、途中経過を報告させ、新たな指示を出す。要は全部僕が面倒を見るということなのですが、この作戦の一番重要なポイントは、“結果は必ず成功する!”と各リーダーが思い込めるように洗脳することです。

しかし、必ず弊害はあります。作戦開始早々、二人のリーダーが、僕から掛けられるプレッシャーに負けて、辞めて行きました。仕事を自由に任せると、自分がやりたい仕事や得意な仕事を優先させて、やらなければならない苦手な仕事の手を抜きます。

例え8割の仕事を完璧に仕上げていたとしても結果が赤字なら0点になるので、1から10までの全ての仕事を指示して、抜けている仕事を叱責していました。自分は一生懸命に仕事をしているのに毎日叱られるという主観の思考に陥り、結果自分を正当化して辞めていくのです。結果を出せないリーダーの特性は数限りなくありますが、そのうちの特出する共通特性をご紹介しますのでご参考にしてください。

「やれば出来ることをやらないで、出来そうにないことに挑戦したがる」

例えば、赤字の店舗で言うと、売上を伸ばすための努力として、チラシを配ったりして余計に経費を増やしたりしています。売上を上げるという努力は能力によって結果に大差が出ます。それよりも無駄な電気代を減らすなどの誰でも出来る努力をして、経費を節減させることから始めれば良いのに彼らはしません。

「リーダーとして能力が低いから、個人戦に走る」リーダーなのにチームを引っ張れないから自らが働いてカバーしようとする。リーダーは動くことが仕事ではなく、動かすことが仕事になります。まずは部下との会話を増やして、リーダーとして望まれる仕事を探るべきです。そしてリーダーにしか出来ない仕事をすることで部下との信頼関係が築かれて、始めてリーダーになるのです。

「足りない要因は自ら作るものなのに、1%の足りない要因のせいにして諦める」時間が無い・人がいない・部下の能力が低い・予算が低い・場所が無い・関連部署が協力しない・・・それらの足りない要因を、自ら補っていく仕事が現場リーダーの任務であることに、いい加減に気付いてくれよ!

まあ、こんな奴らがリーダーの会社で結果を出せるはずがありません。彼らが1を聞いて10を知るはずがありませんが、繰り返し教えることで、脊髄反射(条件反射)が出来るようになるはずです。僕は1対23の戦いに今年いっぱいは負けませんが、延長戦になってしまったときには、精根尽きて解散です。

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2011年2月2日

第46回 末梢神経と大脳を繋ぐ脊髄を創り上げる

Filed under: アグリの猫 — admin @ 8:27 PM

昨年末の忘年会にご参加頂きました篤農家の皆さま、昆編集長・浅川副編集長、ありがとうございました。梁山泊のようなスゲー仲間たちという財産を4年間で築いていたのだと、改めて実感できました。今年の励みにさせて頂きます。

山形ガールズ農場に入社した昨年の新入社員4名の内、2名が11月に退社しました。4名と言っても1名は将来の農場レストランのシェフ候補だったので農家の台所で預かっていました。ですから農場で勤めた3名中2名が潰れてしまったという結果です。4月の研修期間を終え、5月から山形に移り住み、6ヶ月間連続怒涛の初体験をし、生きることの大変さを味わい、苦痛を乗り越えて来たのに、結果は挫折という経験しか与えられなかったのです。 二人とも、代表の菜穂子ではなく、僕に辞めたい意思を伝えてきました。悲しむ菜穂子には言いずらいという気持ちと、もしかして自分の気持ちを変えて貰えるかもしれない、という潜在意識があったのではないでしょうか。結果、僕は無能でした。弱った精神を理解できない僕は、戦場から逃げるものを卑怯者、そして継続することによる信用の重要さを語りましたが、一度折れてしまった人間を直すことが出来ませんでした。

最悪な待遇の国立ファームに入社してくる若者は弱者ですが、己に試練を与えることで強者の精神を身に付けたいと願って生きている者です。しかし半数以上が結果挫折して去って行きました。この結果は僕の意思でもあります。何の実績もなく大学を卒業して来た人間が、一念発起をしただけで強者になれたら、強者だらけになって気色の悪い世の中なってしまうからです。しかし、今回の一件で少し反省しました。自信という成果を出すまで生き残こることの出来る社員が少しでも増える環境を、少しだけ増やしてあげようと思います。

国立ファームを人間の身体に置き換えると、僕が大脳で平社員が指(末梢神経)でしょう。菜穂子は文字通り片腕になります。大脳が片腕に石焼き芋を作るように命じました。芋を焼いている時に二本の指が熱く焼けた石に触れてしまったんですが、末梢神経が大脳まで届いておらず、痛みを感じていません。どんどん焼けていく指に気付いて片腕が腕を引けば良かったのですが、片腕の菜穂子は新米経営者で指の痛みをまだ理解していませんでした。 そこで、大脳と指である末梢神経を連結させるための脊髄(せきずい)が必要になります。脊髄が指の痛みを感知して、大脳である僕に知らせて来るべきなのです。状況を大脳が理解すれば、菜穂子にまず焼き芋から手を離すように伝え、火傷の度合い次第で、氷水に漬けるのか、オロナイン軟膏を塗るのかを指示するように、東京本社の仕事に配置転換することが出来ていれば、焼きただれた指を切断せずに済んだ可能性があったはずです。現場の社員のために脊髄という部署を思いつき、ここを社長室と呼ぶことにしました。すると、社長室は会社として業務を改善するためにも当然利用できることに気付きます。今後は、脊髄が末梢神経から仕入れた情報を逐一大脳に伝達し、大脳からの指示を脊髄が指先にまで伝えられる組織を創り上げます。そしてその結果、それぞれの片腕の連携も脊髄を経由させることで大きく改善されることでしょう。左手でボールをキャッチして、すぐさま右手で投げるという行為すら、まともに出来ていなかった会社ですから。

将来、この脊髄が成長して、脊髄反応と呼ばれる条件反射が出来るようにしなければ、国立ファームに未来はないでしょう。経営者が反省と改善を毎年繰り返さなければ、会社は成長しません。そのための雨と考えて、地を固めます。

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2011年1月4日

第45回 農業生産者はツイッターを始めましょう!

Filed under: アグリの猫 — admin @ 10:26 PM

“農業の6次産業化”という2次産業・3次産業を舐めた発言をよく聞くようになりましたが、そんなことを言っている生産者に限って、企業の農業参入に対して「企業に農業が出来るはずねぇ!」と言っていた人たちじゃないでしょうか?

1+2+3=6ってあんたらは小学生かい?!付加価値のない農業をやっている生産者が何をやっても経済的評価は2割がいいところで、÷5をして1.2次産業っていうのが正しい計算になります。

それでも前向きに行動すれば2割増えったってことで評価はして良いでしょう。まあ、偉そうなことを言っている僕自身が農業の川上から川下までって言って、どれも中途半端なことをしているから、経済的評価として赤字を垂れ流しているという現実が今言ったことを実証しちゃっているんですがね。

2次・3次に参入しようとすることは農業を活性化させるため非常に役立つことなんですが、余りにも安易過ぎるんです。今までになかった生産者だからこそ出来る付加価値を2次・3次にも付けて欲しいのです。

そして、その付加価値のある6次産業の計画が出来たなら、それを伝えるための努力を並行して進めて頂きたいのです。良いものを創って、良い宣伝をして、良い流通で販売しなければ、経済的結果は得られないからです。

しかし良い商品を作って宣伝が行き届けば、良い流通を選択する権利が生まれます。と言うことは、良い商品を作っている生産者ならば、後は良い宣伝をすれば全て上手く行くという仮説が立てられます。

という訳で、今回はまず手始めとしてツイッターの利用をお勧めしたいんです。ツイッターをよく知らない人でも、他人の「つぶやき」を読んで何が楽しいのやら、と思われる程度の知識はお持ちではないでしょうか?確かにツイッターは何の役にも立たないような暇人同士の「つぶやき」で広まったものだと思います。

しかし、利用者が100万人を超えた辺りから、暇人ではなく、その暇人を消費者と捉え、広報活動として活用する有名人や企業が参入することにより「つぶやき」の価値が上がり、今では1000万人の市場になっています。

ツイッター初心者ですので、詳しくは解説できませんが、IT音痴の僕が始めてみて感じたツイッターの特性を簡単に説明させて頂きますと、特徴は以下の3点です。140文字以内という制限があるので筆不精にも苦にならない。フォロワーと言われる自分の「つぶやき」を必ず読んでくれる人物と人数が把握できる。

メールでいうと一斉配信のような機能ですが、不特定多数に配信しているので、受けた側が返信する義務感を感じることなく自由に返信できる。

ソフトバンクの孫正義さんですと、60万人以上がフォローをしています、たまに見に来る人を入れれば100万人位が、毎日の孫さんの「つぶやき」を聞いているということなんです。ちなみに僕は始めて1カ月で2000人ちょっと、寂しいです。

農業生産者は、このツイッターを使って、トレーサビリティーに利用出来ます。栽培記録として使用して下さい。生産者のこだわりから生まれる農作業を毎日140文字で記録にして、フォロワーに伝えるのです。収穫されるまでの苦労を伝えることは最大の味覚アップに繋がります。

直売をしている生産者は、野菜の出荷情報をあなたのお得意様にタイムリーに伝えることが可能です。勿論、お客様からの感想や意見も簡単に聞けるようになることでしょう。

フォロワーは工夫次第で増やせるようです。一般個人でも数千のフォローをされている人はざらにいます。うちの社員もプロからレクチャーを受けさせましたら、急激に増やしていますので、皆さんも本で勉強してフォロワーを増やし、伝える努力をしながら、売上を伸ばしてください。

高橋がなりのTwitter⇒ http://twitter.com/ganari_t

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2010年12月2日

第44回 国立ファーム“がなり企業塾”は随時塾生募集中です。

Filed under: アグリの猫 — admin @ 5:59 PM

入塾金-無料
月謝 -無料(正社員として待遇)
資格 -18歳以上で農家の後継者
期間 -およそ1年~3年
目的 -面白い農業経営者の育成

国立ファームが発足してから4人の御子息を農家さんから預からせていただきました。内1名がグループ会社の代表として独立、1名が3年経過したものの留年中、2名が去っていきました。去ってしまったSさんは、自然体の子で勝ち負けにこだわる社風が合わず、もう一人Kくんは勉強熱心な子なので全くシステムの整ってない国立ファームに嫌気がさして大手青果販売店に行かれてしまいました。預けてくださった親御様、力不足を今さらながらお詫び申し上げます。
独立した菜穂子と留年中の内田は3年前の4Hクラブ全国大会の講演を聞いて入社しました。自立心の強い菜穂子と依存心の強い内田には全く違う環境を与えて育てています。
菜穂子にはやりたいことがあり、それを実現するために僕を必要としている子です。イメージで言うと、自分の向かいたい大まかな方向は自分で決めているくせに、その方向に向かって僕が微調整しながら後ろから押させられているという感覚です。

話したことはありませんが、菜穂子が農業生産法人の代表になりたいという願望を持って国立ファームの門を叩いたことは簡単に想像出来ました。なぜなら「農業を産業化させることにより山形を活性化したい」と言っている菜穂子は、農業生産法人を立ち上げ、成功する以外に方法論がないからです。ならば経営者である僕を近くで見せることで、まずは経営者の姿勢というものを教えました。そして人・金・コネを応援してあげれば、とりあえず動くことができます。あとは結果を見ながら修正箇所をアドバイスすれば勝手に育っていく資質を持った楽ちんな子供です。一人前の経営者になったときに、貸し借りの関係ではなく、損得の関係で互いに得を与え続けられるパートナーになっていれば両者は幸せになれます。
それに対して、内田は宗教団体に入団してきた信者のような子です。自分の進むべき道を決めて欲しいようなのです。国立ファームに入社してくる若者の大半がこのタイプなのですが、良く言えば“素直”、悪く言えば“バカ”なんです。どんな仕事でも逆らわずに一生懸命努力してくれるのですが、目的が無いので当然そこに到達するための知恵が生まれないのです。結果を出すために他部署との連携は取れず、壁にぶち当たれば足踏みを続けてしまいます。
そんな内田を最初の1年間、ソルトリーフの生産管理課で丁稚奉公させました。どんな職種でも良いのですが、直属の上司がいる環境で責任の無い仕事をさせて、本人の資質を探るためにです。その時点でつまらぬ自己主張をして辞めていく人間は僕の管轄ではありません。結果、内田には与えられた仕事を効率は良くはありませんが、コツコツと続けられる長所と、仕事で関係する誰にでも好かれる才能があることが分かりました。こんな立派な才能があれば、あとは全体を見渡す視野と目標を持たせてあげれば、社長として返すことができます。この2年間は販売・数値計算・創業経営を教え込んできましたが、肝心の生産がもう一歩なので、6ヶ月間の留年が決定して、来年の春に“愛知イケメン農場”の社長として凱旋させる予定です。
僕は、あと5年は国立ファームで未来の農業を創り上げていく若者を育てる所存です。どちらのタイプの御子息でも、お預かりさせて頂きます。ですが、条件が一つだけありまして、「いい奴であること」です。“いい奴”とは他人に迷惑を掛けることを嫌い、喜ばせることを信条として生きている奴のことを僕はこう呼びます。

€

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2010年11月8日

第43回 日本の農家に序列を付ける!ランキング始めました。

Filed under: アグリの猫 — admin @ 12:41 AM

 
 中学一年の長男は1万8千円のママチャリに乗っています。10万円のマウンテンバイクを中学の入学祝いに買ってあげたのですが乗ってくれません。同級生がみんなママチャリなので自分だけ目立つ自転車には乗れないのだそうです。バカなPTAや教育委員会が差別になることを恐れて運動会をつまらなくすることには呆れるだけですが、子供どうしが自主的に貧富の差を調整する行動をしていることには愕然としました。

 日本にはいつから共産主義が蔓延してしまったのか?!親が金持ちか貧乏人かで、理不尽な優越感や劣等感を体験できる場として小中学校を公立校に進学させた僕の目論みが無駄になってしまいます。
僕は貧乏人の家庭で、3人兄弟の末っ子として育ちました。愛情はたっぷりと与えられましたが、お金はかけてもらえません。家は二部屋しかなく、当然服や自転車などはお下がりです。お金持ちの家との差は小学生のころから気付き、コンプレックスを持っていました。だから、金持ちの子どもには与えられない生き残るためのエネルギーや根性を貰えたと確信しています。
なのに僕の息子は裕福な生活をしながら、貧乏人の子供にそのエネルギーすら与えようとしないのです。

 僕は決して共産主義を否定しません。むしろ理想だと考えています。しかし現在の人間のレベルが低いため、弱者を甘やかすと、その人間の最大の努力をしなくなります。しいてはその人間の可能性を失わせることになり、一生を弱者として不幸な人生を送ることになります。だから弱者のためには弱者に厳しい環境が必要だと考えるのです。但し、仮病でない病人・障がい者や一生懸命生きてきた老人は勿論その範疇ではありません。
さて、本題の農業に置き換えてみましょう。マスコミにも農家の台所のポスターにも出たくないという超優秀な生産者さんがいます。目立つと近隣の農家から嫌がらせをされるからだそうです。どうですか、息子のママチャリと全く同じ発想ですよね。そんな発想の業界に未来があるはずがありません。

 何度も言ってきましたが、日本の農家はみんな前頭(農業生産者)だから大相撲(農業業界)が盛り上がりません。横綱・三役(篤農家)をスター選手にすれば農業業界が盛り上がるんです。
「NKP48(窒素・カリ・リン)」と名付けてトップ篤農家48人をあざとく紹介してマスコミに取材させようと企んだのですが全く相手にされませんでした。それは国立ファーム内で篤農家の序列がなかったからだと思います。皆さま全員が大切な篤農家なのですが、ここは敢えて人気順位という序列を付けることで、1位の篤農家さんに取材が入りスター選手になれば、篤農家ランキングも注目され、また新たなスターが生まれてくるという目論みです。

 同じように努力している農家がマスコミに注目され、その生産物も高値で取引されるようになれば、その他の生産者はムカつくはずです。それがエネルギーになって、また新たな篤農家が生まれてくるという循環が必ず生まれるのです。それが、競争原理に基づいた強い農業業界を産み出すのです。

 最後に、努力しても報われない弱者の農家はどうなるのか?・・・・答えは簡単です。公務員かサラリーマンになって農地を売ってください。努力しても経営が成り立たないのは農業のせいではなく、経営のセンスがないからです。センスのない人間はセンスのある経営者の下で働くことが両者を生かすことになるからです。どうしても農業を続けたいのなら、坂上さんのような生産法人で働くか、木内さんのような優秀な商売人の傘下に入れば良いことです。弱者が自営業という強者の仲間入りを気軽に出来ない農業業界を創ります。


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2010年10月4日

第42回 全社員に勅令「ここから1~2年は人間らしい生活を諦めろ!」

Filed under: アグリの猫 — admin @ 12:52 PM

€

 東大を卒業してエリートと呼ばれる生活をしている人は、10代に少年・青年らしい生活をしていたでしょうか?僕の顧問弁護士は東大在学中に司法試験に合格して、41歳で5人の弁護士を雇って丸の内の事務所で偉そうにしています。彼は「受験勉強中は自慰行為すらも我慢して勉学に励んできたのだから、エロでたまたま当たった“がなりさん”には負けたくない」のだそうです。いつからそんなエリートにライバル心を持たれるような人間になれたのかに興味ありませんが、専門学校を卒業して佐川急便そしてテリー伊藤さんの奴隷時代の4・5年は風俗には通っていましたが、寝食を忘れるような修行と呼べる生活でした。野菜の品種で言えば、早生と晩生の違いであって、どちらも成長期に試練と呼べる栄養をキッチリと摂取することが肝心だったようです。
 
 人間の成長期とは、それぞれ各自が「今が人生の勝負どころ」と確信できる時期のことではないでしょうか。その確信がなければ、どんなに努力家であっても出来ないような努力を、努力家でない僕のような怠けものでも確信があったので出来たようです。そして今年、国立ファームの社員たちにとっての“人生の勝負どころ”が来てしまいました。

チャンスや幸運の女神といったものは、都合よく来てくれません。大抵は準備中に来てしまうものです。国立ファームも万全の準備が出来る前に追い風が突風のように吹き始めてきました。風が吹き始める前に4年間も準備期間があったのに、追い風を経験したことのない若い社員たちには追い風の存在すらも理解していなかったようで、追い風を受けるための翼が未完成のままです。

 しかし、数ヶ月前に発生した熱帯低気圧は台風に変化して、国立ファームに上陸することは社員のだれの目にも確実になってきました。今までは社員に失敗しながら学ばせるために、各自の判断に任せて参りましたが、一か月ほど前に、非常事態宣言を発令しました。全判断を社長である僕が下すため、毎日の報告であらゆる案件を逐一報告させ、全て僕の指示通りに動く中央集権的なシステムに改悪してしまいました。

 で、どんな台風が来たのか?1号が飲食企業から農家の台所フランチャイズのオファー、2号が青果仲卸から国立ファームが取り扱う野菜卸のオファー、3号が百貨店から食料品売り場テナント出店のオファーです。どの台風も良い条件を頂いており、断わる理由がありません。

 台風1号は今流行りの野菜レストランを渋谷に出店計画していた企業様が人気レストランをリサーチしたところ、農家の台所の野菜が群を抜いて美味しかったということで、真似をしても勝てないと判断して、フランチャイズ契約をしたいとお話を頂きました。フランチャイズ1号の広島店と直営5号店の銀座店と合わせて年内3店舗の出店を予定しています。台風2号は既存のレストランチェーン数社から同時に「野菜で差別化をしたい」と注文を受けた仲卸様から、市場品では無理なので、とお話を頂きました。台風3号は電鉄系百貨店様から1年で八百屋3店舗をテナント出店して欲しいとのこと。今までは卸しだけでしたので、始めて八百屋の小城を築けそうです。

 取引先の篤農家さんたちから分けてもらった野菜はやはり特別な価値のある商品でした。それに消費者が気付き、飲食店や小売店が追いかけ始めたようです。今まで人生の中で他人様に期待されることの無かった社員たちには、多分最初で最後の“人生の勝負どころ”が舞い込んできたんです。ここで勝てれば将来は企業の創業メンバーとして社長・取締役といった想像も出来なかったポストが手に入ります。さあ、社員諸君、覚悟を決めて、突然立たされた舞台でビビることなく大暴れして下さい。


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2010年9月3日

第41回 山形ガールズ農場へ夏のミッション「客の都合に合わせて仕事を創出せよ!」

Filed under: アグリの猫 — admin @ 12:11 PM


 東北の夏は、野菜農家にとって寝る時間が無くなるほどの忙しさのようです。山形ガールズ農場の女子たちも真っ黒になってテンパっています。先日も新卒入社の女子が居眠り運転で田んぼに横転してしまいました。(幸い女子も車も無事でした)

 そこで、僕が代表の菜穂子に出したミッションは、「忙しいからと生産だけにかまけているんじゃない。夏休みは観光業だ!8月7・8日の土日でイベントをしなさい。題して“ガールズ農場を巡る欲張り収穫ツアー”を開催して、来場者500人を集めなさい!」です。

 除草剤を使用しない畑や農薬を使用しない水田は雑草との格闘でしょう。その戦いを女子の素人集団で勝利しなければならない代表の菜穂子に言わせれば、「農作業だけで手一杯です!」なんでしょうが、それは彼女の主観であって、東京の冷房の効いたオフィスで戦略を立てる僕に言わせてもらえば「風が吹いているから進め!」となります。パブリ効果で山形県内ではガールズ農場の認知度は高いそうですし、今年の夏休みは食育ツアーと題して田畑を訪ねる旅行が盛んになっています。客観的に判断する経営者ならば、どんな都合をつけてでもこの機を逃してはいけないのです。今年500人のお客様と触れ合って喜んで頂ければガールズ農場ファンクラブが生まれるんです。ファンは新たなファンを産み出します。来年は日数を増やして5000人に来て頂くのです。その延長線に上代の5割以上安くなる卸値ではなく上代で販売できる六次産業の観光農園があるからです。

 イチゴなどの観光農園を見ると、僕は常々思うんです。「なんでイチゴだけなんだろう」と。イチゴに特化して栽培しているのはあなたの勝手であって、摘み取りをするお客様から見れば、他にも収穫できたらもっと楽しいはずなのに、なんで加温ハウスを作ってイチゴと同時にパパイア・マンゴーとか収穫させてあげないんですかね。商売の基本は差別化と付加価値であって、農業よりも一歩進んだ観光農業をしている人たちなのに一人前の商人にはなりきれていないんですよね。

 山形ガールズ農場の女子たちを商売も出来る百姓に育てたい僕は、儲かっていない今だからこそ将来のための仕事をさせたいのです。生産基盤がキッチリと整ってからとか、知名度が完全に知れ渡ってからとかでは遅いのです。ビジョンに向かって並行して整えることをしないと、生産で利益が出たからこれ以上しなくても良いのではないかと考えるのが、人の常だから。更には、創業期に生産だけをさせていると、楽しい農業のはずが次第に楽しくなくなり、潰れてしまう社員が出て来てしまうので、明るい未来を創造させてあげるためにも並行作業をする意義があるのです。

 今年行うイベントの具体的な指示は「村全体を巻き込んだ祭りにしろ!」でした。観光農園と呼ぶには程遠い規模のガールズ農場にとって、ご近所さまに応援して頂かなければ来場者を喜ばせることが出来ません。また、農場規模拡大を目論む菜穂子の当面の課題は村社会に溶け込んで応援されることです。そのためには、菜穂子を通して村に人(従業員とお客様)とお金を集めることが有効になることでしょう。今、ガールズの女子たちがご近所の農家さんに畑で桃やブドウ、水田でじゅんさい、牧場でミルクを収穫させて頂けるよう、蕎麦屋さんやピザ屋さんには露店を出して頂けるようにお願いして回っています。

 と、原稿を書いていた僕に、「農家さんが忙しいからと、協力してくれません!」と、たった今、菜穂子から連絡が入りました。農家さんのための農業改革は農家さんがなかなか協力してくれません。はたして菜穂子はどう乗り切るでしょうか?


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2010年8月12日

第40回 発表します!「国立ファームグループの企業理念とミッション」

Filed under: アグリの猫 — admin @ 1:59 PM


“ドゥ→シィー→プラン”の国立ファームは設立から4年を無駄に“ドゥ”してきましたが、やっと検証して計画を立ててみました。

まずは≪企業理念≫から。
「農業がカッコ良いと思われる文化を創る」
○農業はお客様を幸せにすることのできる職業です。
○農業は無から有を生み出すクリエ
イティブな職業です。
○農業は自然と共生できる職業です。
○農業は人に媚びない職業です。
○農業は生命を育む職業です。
こんなにヤリガイがあって楽しい職業が、小学生のなりたい職業ランキングの上位に上がって来ないのは、今の大人たちの価値観に偏りがあるからです。偏りを矯正するよりも、今の価値観に合った農業という産業を新たに創り上げることが、農業がカッコ良いという文化を創り上げる最良の方法と考えました。今の価値観とは「多くの人が集まり、安定して儲かる職業が良い職業」です。
€ ならば、簡単でしょう。家族経営で専ら生産を担う農業から、大企業法人で生産・加工・サービス・販売を組織的に統括して行う農業に変えてしまうだけです。農業という業態の垣根を無理やりぶっ壊せば良いんです。
€そんなことは役人やJAさんが考えて実行していると言う人はこの雑誌を読んでいる筈がありません。だって彼らは農業を守りたいのではなく、経済界の中で弱者であり続ける生産に専従した農家の“おもり”を続けたいという本音を皆さんご存じですよね。なので計算できる農業生産者を経営の中心にした民間企業グループが日本の農業を改革しなければならないのです。

≪4年で多少形になったこと≫
○全国及び都内の篤農家との連携に基づいた新たな流通づくり
○独自の青果販売店舗運営(農家の台所)と青果の付加価値づくり
○独自の農業生産法人運営(山形ガールズ農場)と生産物の付加価値づくり

 ≪ミッション第一ステップ≫
(目標期日や目標年商は掲げません!出来るまで続けるからです。)
○篤農家が平等に利用できる「国立ファーム」ブランドの確立
○オリジナル農産物の開発・生産・宣伝・販売
○オリジナル農産物加工品の開発・生産・宣伝・販売
○技術指導を篤農家と提携した農業生産法人を全国に設立・運営(例:埼玉・金井栄農場、福島・鈴木光一農場、千葉・斎藤完一農場)
○農業生産法人の業務拡大(観光農園・農夫付き農園・クラインガルテン・加工工場の運営)
○宅配・高級スーパー卸しへの参入
○独自の販売店を多店舗化(レストラン農家の台所、惣菜屋農家の台所)
○「国立ファームアワード」(篤農家の表彰式)を毎年開催
僕の皮算用では、ここまでに5年か6年で、この時点で黒字化しているので引退して就農する予定です。

 ≪ミッション第二ステップ≫
(負け犬・落ちこぼれの社員から、即戦力の社員が入社して来る予定)
○全国47都道府県に篤農家と提携した農業生産法人を設立
○農業生産法人の業務拡大(瞬間冷凍工場・畜産牧場・海産物の養殖工場の運営)
○全国JAの農業施設と物流を買収 (JAさん、半分は妄想です!ごめんなさい!)
○農業生産法人のエネルギー自給化
○“メイド・バイ・トクノウカ”ブランドを海外で確立するための輸出販売
○“メイド・バイ・トクノウカ”による海外農場での生産と逆輸入
(スイマセン!最後は農業経営者さんのメイド・バイ・ジャパニーズをパクらせて頂きました。)

2010年8月号より転載

※この記事は『農業経営者』様より許可を頂き、
発売から1ヶ月経過した後に掲載しております。
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