『漢方米』誕生物語 ~第二回 漢方米がお米コンクールで金賞をとる理由~

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古川さんのお米が5年連続金賞を受賞し、他のお米にはない食味を生み出しているのには訳がある。それは、農法が普通のお米の栽培方法と全く異なるからだ。

その農法の名は「漢方農法」。
漢方薬局を営む薬剤師の星野英明さんが考案した農法だ。
化学肥料を大量に使う近代農法では、耐性をつけた害虫や細菌に農産物が負けてしまう。
だから、土壌を回復することが第一優先と星野さんは考える。
もともと、漢方の考え方は、西洋医学のように、ある病気や症状だけを取り除く・やわらげるという考え方ではなく、人間で言えば、母体となる人間そのものの機能を回復・改善していくという考え方。
その考えを農業にもってきたとき、母体となるのは土壌だと考え、星野さんは土壌を回復・活性化する漢方薬剤を開発した。

主に開発した薬剤は2種類。一つは、抗菌作用のある陳皮(チンピ)、大棗(ナツメ)など、26種の生薬で構成され、主にミネラル、ビタミン、アミノ酸類、アミノ糖類など、植物の生育に必要な養分・成分が含まれ、生長促進効果があるというもの。
もう一つは、抗菌作用に優れた黄連(オウレン)、黄柏(オウバク)など16種類の生薬で構成され、害虫が嫌うニオイのある生薬などが配合されている。

漢方農法では化学合成農薬や化学肥料は使用せず、生薬で構成された漢方薬剤を土壌に撒く。もともと、漢方薬として扱われている生薬は、自然界のもの。
だから、化学合成農薬や化学肥料のように撒きすぎによる弊害がほとんどないと言われている。
また、化学合成農薬や化学肥料のように、ある一つの病害や作物の生長に効くという、限定された効果ではなく、多くの作物の生長・病害に効果があり、万能な点が優れている。

漢方農法の主な利点には、以下の3つがある。
1つ目は、自然界の生態系を乱さない点。
通常、有機農法と言われているものでも、実際は発酵が完全にされていない有機物を入れすぎてしまう間違ったやり方をしている人がいる。そうすると、虫が大量についたり、化学肥料と同じくらい窒素過多になり、作物の硝酸態窒素含有量が多くなって土壌の生態系を乱しているのが現状で必ずしもエコとは言い難い。
一方、漢方農法では、煮焼肥(煮たり焼いたり煎じたりしたもの)と言われるものしか畑に入れない。完熟堆肥は、3次発酵までされたもの。そうすることで、畑からはアンモニア濃度が2ppm以下しか感知されない。この濃度は、人間の汗のニオイと同じくらいで極めて低い。
害虫はアンモニアのニオイにつられて寄ってくることが多いので、漢方農法の畑には害虫が寄りつきにくい。
また、化学合成農薬や化学肥料を使用しているところに比べて、益虫の数・種類ともに多いことから、自然界の生態系を乱していないことがうかがえる。

2つ目は、畑や田んぼに漢方を散布する際に、農作業をする人にかかっても安全だという点。
漢方農法で使用する漢方薬剤は、人が服用するものと同じ生薬が使われている。
食事に混ぜて食べている農家さんもいらっしゃるほど。
だから、マスクをかけて農薬を散布している風景は皆無だ。

3つ目は、その作物本来の味を引き出す点。
漢方農法で栽培された作物はお米に限らず、その種が持つ本来の味が引き出されるため、クセやアクがないのが特徴。年配の方は色、艶、味といい、40年前に食べていた野菜の味がすると話す。
現に、著名な料理店の料理人からの評価も高く、直売などでその味を知る人に、漢方農法の作物はすぐに売れてしまうほどだ。

味の良さだけを追求した農法は様々ある。
しかし、作物をつくる人、さらにはその作物が育つ土壌にとって良い農法は数少ない。
漢方農法は続ければ続けるほど、土壌が疲弊することなく、活性化され、そこで作物を育てる人の体をも守る、まさにずっと続けていきたい次世代農法といえる。
もちろん、まだまだ課題もある。
それは、コストの部分だ。

人が服用する漢方薬を、畑や田んぼに撒くとなると多量に必要となる。その価格が一般に売られている化学合成農薬や化学肥料に比べると高価なことは言うまでもない。
しかし、一概に漢方農法はお金がかかるとも言えない。
それは、10年、20年スパンで育てる果樹で、化学合成農薬や化学肥料で育てた場合と、漢方農法で育てた場合とを比較すると、漢方農法でかかる肥料費用は1/10と言われている。
漢方農法では、長年かけて良質な土づくりをしていくため、殺虫剤を撒かなくても害虫が寄ってこない土となり、その土壌に住む微生物は活性化し、撒いた肥料が微生物によってより多く分解され、作物が吸収しやすくなるので、作物によっては長い目でみるとかえってお金がかからない農法とも言える。

無論、様々な作物を育てる多くの方に漢方農法が広まっていくように、現在、施肥設計も含め、開発者の星野さん、この漢方薬剤を販売する会社、そして、漢方農法に取り組む農家さんとで、質を落とさずにコスト削減できる方法を日夜研究している。

続きは次回に。乞うご期待!

(文責:広報課 熊田)

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